キャバレーは、一言でいうと「家父長制ごっこ」である。
「家父長制ごっこ」とは、小倉千加子の言葉を借りるならば、「カネとカオの交換する儀式」である。
カネを払う男と、カオで接待する女。
男は、経済力のある男を演じ、お気に入りの女を指名する。
女は、性的魅力のある女を演じ、男をその気にさせる。
しかし実際、ほとんどの客は、「男らしい男」ではない。
一歩キャバレーの外を出てみると、さえないサラリーマンだろう。
当たり前の話、「男らしい男」だったら、ごっこなどせず、現実に養っているだろう。
「男らしくない男」が、「男らしい男」を演じることで、自分を慰めているのだ。
女性の場合も、一歩外に出てみれば女扱いされないような女性がうようよ蠢いている。
性的対象に見られる快感というものがあるのだろうか。
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